脳ドック
脳ドックをお考えの方へ
当院の脳ドックは日本脳ドック学会施設認定を受けており、「脳ドックのガイドライン」に準拠した内容となっています。
「頭頚部の動脈硬化が今どれだけ進行しているのか?」、「脳卒中になる危険性がどれほどあるのか?」、「脳腫瘍や未破裂脳動脈瘤は無いか?」を調べ、その結果と今後の注意点について、検査当日に医師から対面で説明いたします。説明時間は20分前後です。
脳ドックは、動脈硬化が進行する年代、いわゆる中~高年の方に有用とされています。特に、高血圧症や糖尿病、脂質異常症、肥満、喫煙といった脳卒中の危険因子をお持ちの方はぜひ受診していただきたいと考えています。もちろん、当院が初めてという方も大歓迎です。
脳ドックの内容
※ 他施設人間ドックのオプション検査である場合などは内容が異なることがございます。
受付
当院の脳ドックは完全予約制となっています。電話、もしくは専用の予約サイト(外部リンク)からご予約いただけます。
検査当日はクリニック内のエレベーターで3階「脳ドック受付」へお越しください。
事前にお渡ししている問診票をご記入の上お持ちいただき、受付にご提出ください。
身体測定
肥満や内臓脂肪蓄積の指標となる体格指数(BMI)や腹囲を測ります。
また、高血圧症の可能性がないかどうか血圧を測定します。
項目:身長、体重、体格指数(BMI)、腹囲、血圧、脈拍、視力(簡易検査)、聴力(簡易検査)
血液尿検査
動脈硬化を促進させる脂質異常症や糖尿病、高尿酸血症、慢性腎臓病などがないかどうかを調べます。
項目:LDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪、血糖、HbA1c、GOT(AST)、GPT(ALT)、γ-GTP、eGFR、尿酸、ヘモグロビン、尿糖、尿蛋白、尿潜血
心電図
脳梗塞の一種である「心原性脳塞栓症」の原因となりうる「心房細動」という不整脈がみられないかどうかを調べます。
認知機能検査
認知機能のスクリーニング検査である「改訂版長谷川式簡易知能評価スケール」を施行します。簡単な質問形式の検査です。
頚部血管超音波検査(頚動脈エコー検査)
頚動脈の動脈硬化の進み具合を調べます。
ベッドに横たわって機械を首に当てるだけです。痛みはありません。
検査時間は約20分です。
頭部MRI検査
MRIはX線を使用しないため、放射線による被ばくがなく、ほとんどの方に安全に検査を受けていただけます。
主に、脳梗塞や脳出血、脳腫瘍の有無を調べます。
また、脳卒中や認知症の危険因子である大脳白質病変もチェックします。
機械から大きな音が出ますが、痛みはありません。
「閉所恐怖症の方」、「妊娠している可能性のある方」、「心臓ペースメーカーや人工関節、人工内耳、歯の矯正具やインプラントなどの金属が体内にある方」、「刺青をしている方」は検査できない場合もありますので、ご相談ください。
また、検査時には検査着にお着換えいただき、金具の付いた下着を外す、メガネ・入れ歯等も検査室に持ち込めない等の注意事項がございますので、ご了承ください。
頭部および頚部MRA検査
MRIと同じ機械を用いて、連続して行います。
検査時間はMRIと合わせて約15分です。
頭蓋内および頚部の動脈に、動脈瘤や狭窄といった異常がないかどうかを調べます。
外来および入院患者さんと同じ検査機器を使用しておりますので、その日の込み具合により前後することがございます。
会計
検査が終了したら1階待合でお待ちください。スタッフがお呼びしたら「受付」カウンターへお越し下さい。
当院でのお支払いは現金とクレジットカードです。
電子決済の取り扱いはございませんのでご了承ください。
次のような方は、MRI検査が受けられないことがあります。
- 心臓ペースメーカーが留置されている方
- 妊娠中または妊娠している可能性のある方
- 人工内耳、人工中耳の方
- 骨接合プレート、ワイヤーおよび人口骨頭・関節を入れている方
- 人工心臓弁の手術を受けられている方
- チタン製以外の脳動脈瘤クリップが入っている方
- 金属の義眼底の方
- 手術により体内に金属がある方
(事前に金属の材質を手術した病院に確認し、当院にご連絡ください。) - 歯列矯正ブリッジ、義歯インプラントの方
(事前にインプラントを入れた歯科医にご確認してください。) - 磁石を用いた義歯の方
- 避妊リングを入れている方
- 躯幹全体に入れ墨のある方。刺青やアートメイクをされている方
手術等で体内に金属がある方は、手術を受けた病院にMRI撮影が可能かを確認してください。
部位や内容によっては検査に制限を受ける、または検査を受けられないことがあります。必ず検査を予約される際に医師に相談してください。
検査当日の注意事項
- 検査時、基本的に検査着に着替えていただきます。
- 金属のついた下着(ブラジャー、ボディースーツなど)、コルセット等はやけどを起こす可能性があるため外していただきます。
- ヒートテックや遠赤外線の衣類も熱を発生させる可能性があるため着替えていただきます。
検査室に持ち込めないもの(必ず外す必要があります)
- ヘアピン、ウィッグ(かつら)、金くしなど金属製の髪留め
- 眼鏡、補聴器、入れ歯
- ネックレス、腕時計、ブレスレット、イヤリング、ピアス、指輪などの貴金属類
- エレキバン、シップ、カイロ(使い捨て含む)
- 財布、診察券、キャッシュカードなどの貴重品(強い磁気によりカードが使えなくなってしまいます。)
結果報告書は後日、郵送させていただきます。
治療や精密検査が必要な病変が見つかった場合は、後日、当院外来を受診して頂きます。
当院には脳神経外科、脳神経内科、循環器内科があり、脳ドックで見つかった異常のほとんどが対応可能です。希望がある場合や内科的疾患の場合は、他院紹介となることもありますが、その場合も紹介状や画像データの用意をいたします。
物忘れを心配して受診される方も多いのですが、初期の認知症やMCI(軽度認知障害)の診断は容易ではありません。
今のところ当院脳ドックでの認知症関連の検査は『改訂版長谷川式簡易知能評価スケール』を施行するのみですので、十分なご希望に添えるまでの内容にはなっておりません。オプションとして『VSRAD』を施行していますが、この検査は、認知症の中で最も多いアルツハイマー型認知症を診断する時の補助として行われることがあるもので、認知症か否かを確定する検査ではありません。この検査で異常を示した場合は、脳神経内科受診を勧めていますが、異常がないからアルツハイマー型認知症でないとも言えませんし、他のタイプの認知症であるかもしれません。
脳ドックは人間ドックや健康診断と同じく、脳の健康状態を調べる場であり、検査内容も一律ですので、お持ちの症状の原因検索を希望される場合は、通常の外来を受診し、その症状に合った検査を受けていただくことをお勧めします。
脳ドック専用ダイヤル